マラナタ 主よ 来てください!


畠神父


 ふるさとへ旅立つ 二人のマリア・テレジア

今日は二人の方が天に召されました。
一人は日生中央教会のマリア・テレジア長谷川典子(みちこ)様。金曜日の午後3時、イエスさまと同じ十字架の贖いの時刻に御父のみ手にご自分の霊を渡されました。奇跡の人で、すい臓がんを克服し、体力回復のために忍耐の日々を過ごし、ご自身の体験から多くのがん患者を励まして、信仰の力をあかしされました。このたび聖霊降臨後の翌月曜日聖母訪問の祝日に突如意識を失い、2週間、多くの方の祈りも届かず、帰らぬ人となられました。ご長男の洗礼名を御受難会の創立者十字架の聖パウロと名付けるなど、御受難の霊性、御受難会の司祭に対して並々ならぬ支援と協力を惜しまない人でした。
 
 

 通夜 2010年6月6日(日) 午後6時   司式 畠 基幸
 葬儀 2010年6月7日(月) 午前11時  司式 ウォード・ビドル
 場所 日生中央教会 
 喪主 長谷川 正 (長男)


もう一人は、池田教会所属のマリア・テレジア喜多美佐子様。月曜日から入院し、しだいに衰弱し、木曜日夜は医者が今夜が峠ということで親族が集い、わたしも臨席して、喜多さんに臨終の秘跡を授けお祈りいたしました。主の祈りも天使祝詞も古い祈り文を思い出しながら祈りました。聖体拝領が酸素マスクでできないので、聖体賛美の祈り、タンテム・エルゴを歌いご聖体を顕示しました。和解の言葉とゆるしの言葉にわたしの手を強く握って応えられ、病者の塗油に再び生きる意欲のようなものが感じられたので、イエス様と共に苦しみを人々の救いのためにささげましょうと励ましました。翌朝午前中は、危機的な状況を脱して、話ができるほど回復され、小康状態でこれなら再び老健に戻れると期待でるほどでしたが、午後から体調が急変し、5時17分に帰天されました。96歳、天寿を全うされました。ご遺体は遺言で阪大病院へ献体されるため(2~3年後に遺骨で遺族に戻される)、通夜・葬儀・告別式行わず、後日親族だけで追悼ミサを営む予定。洋裁店を営み、多くの信者さんのお世話をし、バザーでも数々の手作り品を出品し、現在の侍者服も喜多さんの型紙のアイデアで制作されたものです。晩年自宅で療養され、この二年間は老健施設(巽病院)で過ごされました。わたしは忙しさにかまけてあまり訪問できなかったことが悔やまれますが、時に秘跡(ゆるしの秘跡とご聖体)をうけるために教会に来られ、司祭のことばをイエスのことばのごときに信頼して受け入れてくださったことが印象深く心に残ります。教会を愛し教会に奉仕した喜多さんは信仰の恵みをうけて天に昇られました。お祈りください。
            以 上
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