８月２６日 神の御母 福者ドミニコ・バルベリ 記念
「神の御母のドミニコ」として知られるドミニコ・バルベリは１７９２年ヴィテルボ（イタリア中部）に生まれた。２２歳の時、神から使徒職への召命を受けた。農場での仕事を辞め、御受難修道会に入り、精神と心における類まれな才能を発揮した。１８１８年司祭に叙階された後は、教職、司祭職、霊的指導を務め、哲学・神学・説教などの文筆に精を出した。十字架の聖パウロの精神に満ち、特に英国の人々を教会の一致へと導くことに力を注いだ。１８４０年にベルギーに御受難会を設立した後、１８４２年に英国に渡り、神が召し出された使徒職に疲れることなく生涯を捧げた。多くの英国国教会の人々がカトリック教会にやって来たことは彼にとって大きな慰めとなった。そうした人々の中に、高名な枢機卿ジョン・ヘンリー・ニューマンがいる。１８４９年８月２７日、レディングにて帰天。
第二朗読
神の御母の福者ドミニコの
オクスフォード大学教授への手紙より
〝一つの群れと一人の羊飼いとなる日〟
何年も前、そうです、二十五年以上前、神は私の兄弟たちのための愛、とりわけ英国の兄弟姉妹たちへの愛を私の心に燃え立たせられました。その日からこれまで、彼らのための祈りを止めたことはありません。
この目であなたを見たことはありませんが、いつもあなたを私の心の近くに思っています。主にあなたの事を何度祈ったことでしょう！苦悶のうちに何度も、どれほど嘆願したことでしょう！主よ、私達のことを忘れてしまわれるのですか？一つの群れと一人の羊飼いとなる日はいつ来るのですか？主よ、英国はあなたに希望を置き、御名に信頼しています。
貴殿方の大学は、私の間違いでなければ、英国のためだけではなく世界の国々にとってもカトリック信仰の養成所です。貴大学は「彼らは海を越えて行った。」と言われるような実りが生るでしょう。次のように申し上げて間違いはないと思いますが、世界の初めの会話の中ですべてのものを強く優しく治めておられる神は、すべての国々は一つの帝国であるローマによって一致するように決められました。ですから、ローマが教えたことを知らない人はいませんでした。そして今、世界中にご自分の光を発したいと望んでおられる神は、最も優秀な学者達を一つの大学に集めるよう定められました。それは世界中の人々が、オックスフォードの学者達が言うことを聞き逃さないためです。私は初めて英国を訪れた際に貴殿の出版物を慎重に読ませていただき、このような見解を持ちました。
私は、貴殿の貴国に対する愛とお気持ちに心を打たれました。貴国が外国人である私にとって尊いものであるのなら、そこでお生まれになった貴殿にとってはどれほどでしょう。愛する英国の救済はどのような犠牲にも代えがたいものです。キリストが英国を祝福し御血を流されたのですから、私達はどのような犠牲でも払うことを拒むことはできません。
一個人の魂が私達の命を犠牲にするに値するのなら、一国家はどれほどでしょう、ましてや、偉大で名高い国家となれば。兄弟たちよ、お答えください。あなた方のためにどのような犠牲を私に望まれますか。神の助けによって、私はそれを成し遂げましょう。あなた方の救済のために私が死ぬことを神が許して下さるよう願います。あなた方のために死ぬのは私だけではありません。多くのカトリック信徒達も同じようにするでしょう。あなた方のために私の血を流せないので、せめて私の涙を流させてください。祈っているのは、この世において戦闘状態にある教会だけではありません。天において勝利を収めた教会も祈っています。この美しい希望は、聖徒の交わりと、天においてキリストと共に治めておられる方々の執り成しへの教会の信仰に基づいています。聖人たち、特に聖グレゴリー、聖アウグスティヌス、聖アンセルムス、聖トマスは英国のために、かつて常にそうであったように、今も祈っています。悲しむべき別れの後でさえ、私はそのように確信しています。
私たちが声を一つにして、私たちの主イエス・キリストの父である神を賛美する時が必ず来ます。その時はそれほど遠い未来ではありません。私たちはそれを目の当たりにするのです。私は魂の深いところで、この希望を感じます。それまでの間、麻布をまとい灰をかぶって悔い改めましょう。私たちは祝福された希望を待ち構えているのですから。フランス人だけでなく、イタリア人、スペイン人、ドイツ人、その他のカトリックの人々も同じ希望を持っています。あなた方と共に彼らは希望しています。兄弟姉妹として互いに抱擁しあえる日、一人の羊飼いのもとに集まり、一つの群れとなれる日を、あなた方と共に彼らは待ち望んでいます。早く「一つの群れと一人の羊飼い」となる日を実現させましょう！アーメン。アーメン。
神の御母の福者ドミニコの
オクスフォード大学教授への手紙より
〝一つの群れと一人の羊飼いとなる日〟
何年も前、そうです、二十五年以上前、神は私の兄弟たちのための愛、とりわけ英国の兄弟姉妹たちへの愛を私の心に燃え立たせられました。その日からこれまで、彼らのための祈りを止めたことはありません。
この目であなたを見たことはありませんが、いつもあなたを私の心の近くに思っています。主にあなたの事を何度祈ったことでしょう！苦悶のうちに何度も、どれほど嘆願したことでしょう！主よ、私達のことを忘れてしまわれるのですか？一つの群れと一人の羊飼いとなる日はいつ来るのですか？主よ、英国はあなたに希望を置き、御名に信頼しています。
貴殿方の大学は、私の間違いでなければ、英国のためだけではなく世界の国々にとってもカトリック信仰の養成所です。貴大学は「彼らは海を越えて行った。」と言われるような実りが生るでしょう。次のように申し上げて間違いはないと思いますが、世界の初めの会話の中ですべてのものを強く優しく治めておられる神は、すべての国々は一つの帝国であるローマによって一致するように決められました。ですから、ローマが教えたことを知らない人はいませんでした。そして今、世界中にご自分の光を発したいと望んでおられる神は、最も優秀な学者達を一つの大学に集めるよう定められました。それは世界中の人々が、オックスフォードの学者達が言うことを聞き逃さないためです。私は初めて英国を訪れた際に貴殿の出版物を慎重に読ませていただき、このような見解を持ちました。
私は、貴殿の貴国に対する愛とお気持ちに心を打たれました。貴国が外国人である私にとって尊いものであるのなら、そこでお生まれになった貴殿にとってはどれほどでしょう。愛する英国の救済はどのような犠牲にも代えがたいものです。キリストが英国を祝福し御血を流されたのですから、私達はどのような犠牲でも払うことを拒むことはできません。
一個人の魂が私達の命を犠牲にするに値するのなら、一国家はどれほどでしょう、ましてや、偉大で名高い国家となれば。兄弟たちよ、お答えください。あなた方のためにどのような犠牲を私に望まれますか。神の助けによって、私はそれを成し遂げましょう。あなた方の救済のために私が死ぬことを神が許して下さるよう願います。あなた方のために死ぬのは私だけではありません。多くのカトリック信徒達も同じようにするでしょう。あなた方のために私の血を流せないので、せめて私の涙を流させてください。祈っているのは、この世において戦闘状態にある教会だけではありません。天において勝利を収めた教会も祈っています。この美しい希望は、聖徒の交わりと、天においてキリストと共に治めておられる方々の執り成しへの教会の信仰に基づいています。聖人たち、特に聖グレゴリー、聖アウグスティヌス、聖アンセルムス、聖トマスは英国のために、かつて常にそうであったように、今も祈っています。悲しむべき別れの後でさえ、私はそのように確信しています。
私たちが声を一つにして、私たちの主イエス・キリストの父である神を賛美する時が必ず来ます。その時はそれほど遠い未来ではありません。私たちはそれを目の当たりにするのです。私は魂の深いところで、この希望を感じます。それまでの間、麻布をまとい灰をかぶって悔い改めましょう。私たちは祝福された希望を待ち構えているのですから。フランス人だけでなく、イタリア人、スペイン人、ドイツ人、その他のカトリックの人々も同じ希望を持っています。あなた方と共に彼らは希望しています。兄弟姉妹として互いに抱擁しあえる日、一人の羊飼いのもとに集まり、一つの群れとなれる日を、あなた方と共に彼らは待ち望んでいます。早く「一つの群れと一人の羊飼い」となる日を実現させましょう！アーメン。アーメン。
