マラナタ 主よ 来てください!


畠神父


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 第五回 百日共同願への招き

第5回 百日連続ミサ 共同祈願へのお招き
聖霊による刷新 関西大会参加者の皆様へ

✞ 十字架称賛の祝日を前にして

 三位一体の主日から8月25日までの百日間、100日連続ミサ共同祈願は、延べ730名の方から頂いた参加表明のハガキの束となり、毎日主イエスの祈りに結ばれて御父にささげられました。100日目の8月25日は、第13回聖霊による刷新関西大会の最終日にあたり、またシスター・ファウスティナの誕生日(1905年8月25日)とも重なり、350名の大会参加者とともに神のいつくしみへの感謝の祈りをささげることができました。

シスター聖ファウスティナは、神のいつくしみへの礼拝についての私的啓示を受け、神への信頼と隣人へのいつくしみを生涯の使命としました。先の教皇ヨハネ・パウロ二世はクラクフの司教時代に「神のいつくしみへの礼拝」の私的啓示を調査研究なされ、六ヵ月後に教皇に選出されました。教皇在位3年目1980年に回勅「いつくしみ深い神」を公布し、この信心について言及されました。1993年4月18日シスターは福者に列福されました。さらにヨハネ・パウロ二世教皇は、神のいつくしみについての偉大な真理を意識するように、また神のいつくしみを願い求め、それを実行するようにと、2000年の復活節第二主日の4月30日、シスターを列聖し、「いつくしみの祭日」と定められました。シスター聖ファウスティナは主イエス様から「神のいつくしみの礼拝者の運動」のビジョンを1935年の聖霊降臨の夜に受け、同年9月13日には、神の怒りを無力化する祈りの神秘的体験と翌朝十字架の称賛の祝日に内面的な声で「神のいつくしみの祈りの花束」の言葉を授かりました。わたしは、この祈りの言葉を唱える「神のいつくしみの礼拝運動」の信心を実践していませんでしたが、わたしたちが始めた100日連続ミサ共同祈願は、いつくしみ深い神に訴える「大きな叫び声」となって、主イエスのいつくしみを求める祈りとなったと思います。(教皇ヨハネ・パウロ二世回勅「いつくしみ深い神」8章15項参照)

 わたしは、聖霊による刷新関西大会の参加者の名簿をたよりに全国の仲間に呼びかけて毎回650名を超える方々の応答を受け、主イエスのいつくしみを願う祈りの輪が生まれたことを確信しました。聖霊による刷新は、運動体でもなく共同体でもない、創立者もなく会員もいない、小さな祈りの会の集りです。唯一、聖霊によって集められ、聖霊による洗礼(聖霊のみたし)というペンテコステ(聖霊降臨)の体験を継承し、愛の霊、聖霊からあふれ出る種々の賜物(カリスマ)によって奉仕の賜物と福音宣教の力を授かり、神の国の証人となることが目的です。祈り会、聖霊セミナー、聖霊による刷新大会によりわたしたちは、この目的に向かって励まされ、力づけられてきました。聖霊は神の霊、イエスの霊であり、単独に働くものではなく絶えずイエスの言葉と行いのしるしを伴い、キリストの体を立てるものです。このために、わたしたちの力の源は、一致の秘跡、永遠の聖霊降臨である聖体に結ばれることにあると思います。わたしたちの共同祈願は、互いに愛し合う兄弟愛の連帯の姿であり、この世界のあらゆる悪の形態に対する神のいつくしみを叫び求める声であります。毎日、共同で連帯して祈り続ける者に、必ず大きな祝福が与えられます。これは信頼に値する祈りだと思います。


 これまでの4回の100日共同祈願では、いままで体験したことのない数々の不思議な神の力強い救いのみ業の報告を受けました。それらの奇跡的いやしや恵みの報告は、聖人たちの祈りの力でも奇跡やいやしのカリスマの力でもなく、キリストの奉献に結ばれたわたしたち信徒の日々の祈りが聞きとげられた結果だと思われます。100日、200日、300日と回を重ねるにつれて、霊的な励ましと力づけを受け、日常生活のなかに祈りが生まれてきたとの便りが多数ありました。つまり、聖霊による刷新の恵みを受けた兄弟姉妹にとって、毎日祈りの中で聖体を中心に兄弟姉妹と一致する具体的な場が提供されたのです。日本中の兄弟姉妹が共同祈願で結ばれ、互いに祈りあい霊歌と賛歌で励ましあう祈りの輪が実現したのです。


 教皇ベネディクト16世は、このような祈りのネットワークを奨励しています。「現代の必要に応じて聖霊から力強いカリスマを与えられた、キリスト信者の会、運動団体、新しい共同体は、奉献生活の会とともに、信者が『主のもの』(ローマ14・8 参照)であることを自覚する助けとなるという、特別な任務を持っています。世俗化と、その中に含まれる強い個人主義的傾向は、何よりも、孤立し、帰属意識を失った個人に悪影響を与えています。キリスト教は、初めからつねに仲間であり、人間関係のネットワークでした。この関係は、みことばを聞き、感謝の祭儀を行うことによってたえず生かされ、また聖霊によって力づけられてきました。」(使徒的勧告 愛の秘跡 76項 p112)

                       
今回は、5回目として、9月15日悲しみの聖母の祝日から12月23日までの100日間、ミサのなかで皆さまからの意向カードを共同祈願としてささげします。わたしは、9月14日から始まるISAO大会(アジア・オセアニア地区聖霊による刷新リーダー会議)に出席しますが、アジアのリーダーたちにも呼びかけ、日本の教会の霊的刷新のためにこの100日間の共同祈願に心をあわせてくださるように呼びかけます。わたしたちは、孤立した存在ではなく、世界の、そしてアジアの仲間とともにあるのです。この100日間には、日本の教会は11月24日にペトロ岐部と187殉教者の列福の式典があり、そのための祈りを呼びかけています。わたしたちは、日本の教会と心を一つにして、「殉教者を生んだ教会共同体」の記憶を思い起こしましょう。キリシタン時代、多くの司祭志願者を輩出しました、それは、熱心な教会共同体の支えがあったからと言われています。基礎共同体として、多くの「組」が存在しました。「慈悲(ミゼリコルディア)の組」、「サンタマリアの組」、「ご聖体の組」、「ロザリオの組」、「紐(コルドン)の組」などがありました。日本中に再び、信徒の熱心な組(小共同体)が誕生するように聖霊の新たな豊かな注ぎをお願いしましょう。司祭不在の時代、これらの組織が、250年間カトリックの信仰を伝え守りぬいたのでした。


 「この迫害により、この小さな群れが、さらに小さくなりました。にもかかわらず、あわれみに満ちた豊かな恩恵を与えてくださった主に感謝がささげられますように」
(セバズチアン・ビエイラ)

 祈り: 全能の神、主よ あなたは迫害の時代、あなたへの忠実な信仰のあかし人として多くの殉教者をお召しになりました。今、殉教者たちの礎の上に建てられた日本の教会を顧み、新たな息吹、聖霊の油を注ぎ、教会刷新の恵みをお与えください。新たな聖霊降臨の恵みを願い求めるわたしたち一人一人の上にも霊的刷新のための勇気と知恵の賜物をお注ぎください。 
わたしたちの主イエス・キリストによって。  アーメン。

聖霊による刷新関西委員会 委員長 畠 基幸 神父
慈しみ

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