マラナタ 主よ 来てください!


畠神父


<< 灰の水曜日前日火曜日 | main | 祈りの作業場 >>

 灰の水曜日前の金曜日

灰の水曜日前の金曜日
われらの主イエズス・キリストの御受難の荘厳記念

賛歌 ①

見よ。栄光の神が恥を受け、
すべてのものは彼の血に浸された。
見よ。痛みとともに釘がその善い手を貫くのを。
聖なる方は盗人のように、
二人の盗人の間に置かれた。
これは私たち人間の残忍な意志によってなされたこと。

顔は青ざめ、目を閉じ、
疲れた頭をうつむけにして、
彼の魂は、一つの大きな叫びによって
偉大な功績を成した。

このことを嘆くこともない鉄よりも硬い心よ、
あなたの罪が、彼の死を招いた。
この深い苦しみはあなたがもたらした。

栄光は永遠に私たちの贖い主である神に。
御血によって私たちの恥と汚れはぬぐわれた。アーメン。

共同祈願
司 死をもってわたしたちの死を滅ぼし、復活をもってわたしたちに生命を回復させて下さった人類の救い主を礼拝しましょう。そして、へりくだって神に祈りましょう。③
先 主イエズスよ、あなたは槍で貫かれた脇腹から全教会のための驚くべき秘跡の血と水とを流されました。ご死去と葬りとご復活によってあなたの花嫁に新しい 生命をお与えください。
答 主よ、わたしたちの心にあなたの御受難を刻んでください。
先 救い主キリスト、あなたの御母は十字架とみ墓のそばに立っておられました。わたしたちも苦しみの時、あなたの御受難にあずかる者としてください。
先 師イエズスよ、あなたは墓に葬られた時、この世の目から隠れておられました。わたしたちに世俗から逃れること、また、圧制や貧困によってこの世から隠された人々と交わることを教えてください。
先 主イエズスよ、あなたは御受難によってすべての人々をあなたの兄弟姉妹、あなたの父の子供としてくださいました。
  わたしたちに、あなたの家族としての平和と一致をお与えください。
先 生ける神の子キリストよ、あなたは十字架上で盗賊に楽園の扉を開かれました。死においてあなたに似た者となった人々を、ご復活の栄光に与らせてください。


主の祈り

結びの祈願
 全能永遠の神よ、あなたは人類にへりくだりを教えるために救い主が人となり、十字架を担うことをお定めになりました。御受難の荘厳記念日を祝う私たちに、おんひとり子と共に苦しみを耐えることによって、復活の喜びにあずかる恵みをお与えください。私たちの主イエズス・キリストによって。アーメン。
第二朗読 
神の御母の福者ドミニコ司祭の「御受難の黙想」より
 
心を尽くしてキリストを愛そう。キリストは私達を愛し十字架で死んで下さったのだから。

 イエズスは数々の虐待を受けて血を流し、亡くなりました。 軽蔑と不名誉に覆われて死にました。言いようのないほどの苦しみと痛みの海に沈められて死にました。暴力を受けて力尽きたというよりむしろ無限の愛の炎の激しさによって力尽きて死んだのです。
 イエズスは天の父への従順、服従のしるしとして頭を垂れて亡くなりました。彼が望めば長生きをして死が身に及ばないようにすることもできたでしょう。しかし彼は身の毛のよだつような暴力、拷問を受け死ぬ方を望みました。そして従順によって自らの命を引き渡されました。
 その従順によってキリストはアダムの不従順から生じたすべての誤りを改められました。つまり取り上げられていた光栄を再び受け、天国に再び入れるようにして下さったのです。
 神は死という犠牲を払う従順を私達に要求されることはありません。しかし私たちは何度、神に従うことを拒んでいるでしょう。時として神の命令を守るには、ある犠牲を払うことが必要とされます。しかしイエズスが死に至るまでの従順を示されたのに、貧しい被造物である私たちは主である神に従わないと望むのですか?イエズスは頭を垂れて死にました。それは私たちを愛するが故に死に、その十字架の上から私たちを彼の元に引き寄せるためでした。
イエズスは十字架の上で死にました。三本の釘を打ち付けられ悪名高い強盗二人の間に置かれ、傷だらけになり汚名を着せられ、大勢の敵意に満ちた人々の前で死にました。ああ、なんと大きすぎる神の愛! 世界をあがなう為には、たった一息で、一滴の涙で十分だったのです。しかし、それはイエズス・キリストの愛を満足させるのには十分ではなかったのです。イエズスは死ぬことを、十字架の堅い木の上で死ぬことを欲されました。
わたしの魂よ、十字架の上の死んだイエズスの体に目を留めよ。 青ざめた顔、そしてまだ茨の冠をかぶせられた頭を見よ。もはや上げることもできない頭はびくともせずに垂れている。血まみれの手足を見よ。土色の体は打たれ、切り裂かれている。この感動的な光景の後、神殿の垂れ幕は二つに裂け、地震が起こり、岩は裂けた。山は揺れ、墓が開き、太陽は陰り、全地は暗くなった。全ての被造物は悲しみと嘆きをそれぞれ表した。私たちを愛するが故に死なれた救い主へのあわれみと悲しみで私たちの心は感動しないだろうか?キリストの聖なる体の傷口は私達に彼を愛する必要があると力強く語り、説く。まだキリストの愛に疑いを持つことができるだろうか?キリストの愛に応えずに生きれる人がいるだろうか?私達の魂の値は神の命です。私達がこの世や肉に、悪に、残忍な敵に愛を捧げ、私達への愛のために十字架で死んだ方、その十字架の上から優しい慰めの言葉、力づける言葉をかけてくれたイエズスに私達のすべてを捧げないとすれば、 あまりにも不当ではないだろうか。
愛する主よ、あなたの腕に私達を受け止めてください。あなたの御心の内に私達を隠してください。あなたの愛で私達を抱き締めてください。私達が世に死ぬことができますように。自分自身を放棄できますように。私達が創られた物すべてに対して十字架に付けられますように。神であるキリスト、私達の主、唯一の喜び、あなたのためだけに生き、あなただけを愛することができますように。使徒パウロと共に次のように言うことができますように。世は私に対し、私は世に対してはりつけにされているのです。

答唱 (二コリント 五・一四、一五、ロマ 八・三二)

先 キリストの愛がわたしたちを駆り立てている。一人の方がすべての人のために死んでくださったと確信している。

答 もはや自分自身のために生きるのではなく、自分たちのために死んで復活してくださった方のために生きる。

先 神はわたしたちすべてのために、御子をさえ惜しまず死に渡された。

答 もはや自分自身のために生きるのではなく、自分たちのために

このページのトップへ