マラナタ 主よ 来てください!


畠神父


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 ミューレン神父の聖霊セミナー

 日本の神学校で、基本書となっている「改訂父と子と聖霊(三位一体論)」(P・ネメシェギ著、南窓社)の中で数ある学者たちのなかで(第二部第6章)、ドイツの神学者H・ミューレンは、斬新な説明として紹介されています。人間間の愛の現象学的分析をとおして類比的な意味で、「我々」と「汝」と「われわれ」の考察を三位一体にあてはめたのです。人間間の愛に基づいての説明は、神の生命の神秘を不完全にしか表していないとネメシェギ神父は説明すると同時に、キリスト教の多くの教えが、初めて深く理解された功績を評価されていることに私は志を強くしています。このような本格派の神学者が書き下ろした聖霊セミナーのテキストをなんとか皆様にお伝えしたいと考えています。
 このテキストを読んでみことばの黙想と祈りの習慣がつけば、「聖霊による刷新」が異常な現象を追い求める体験主義ではないことがわかるでしょう。多くの信徒にとって約束された聖霊による新しいいのちの体験は自分の信仰を深める契機となるものです。「みことばが人となった」方のいのちに触れることほど実存を活かすものはないでしょう。

 考えているのは ネット上の公開講座、どういう風にできるのかこれから模索中です。一度、テキストをご覧ください。ネットに順次アップロードしていきます。


 
 ミューレン神父は数年前に帰天されました。ドイツの「聖霊による教会刷新」の草分け的存在でした。最晩年には、刷新とは袂を分かち神学研究に没頭したとのことです。聖霊セミナーの7回分の講話と7週間のセミナーテキストは、日本では、すでにウルバン神父監修で山田早苗さんが翻訳して、旭川教会や北浦和教会での聖霊セミナーでプリントの形で使われました。聖書箇所も別刷りの小冊子で参加者に渡されたこともあります。
ミューレン01
あかし:
 パティ・マンスフィールドさんは、1967年2月18日デュケーン大学の週末黙想会の案内に「奇跡を起こしてください」とポスターに張り出したそうです。その軌跡が、全世界に及ぶ聖霊運動となるとは想像もしなかったと そして現在1億1千900万人に及ぶカトリック信者がこの運動の影響を受けました。「聖霊が介入されるとき、わたしたちはいつも驚嘆します。聖霊は驚くような革新的出来事を創造なさるのです。聖霊は人と歴史を根本的に変えられます」(1998年聖霊降臨前夜祭における教皇ヨハネ・パウロ二世のことば」

 聖霊による刷新の核心は何ですか?
パティ: 聖霊の満たしです。聖霊によって満たされることについてのわたしの大要は、ローマの信徒への手紙5章に出ています。「わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。」幾百万もの大勢の人びとが、すでに御父を「アッバ」、親愛なる「お父さん」として知っています。「イエスは主」という言葉は、単なる聖書からでた言葉ではありません。それは命であり、もっと豊かないのちなのです。イエスは生きておられる救い主、師、友、恋人、主として知るようになったのは聖霊による満たしのおかげです。聖霊はもはや三位一体の忘れられたペルソナではなく、わたしたちが生活や仕事のあらゆる局面で絶え間なく「聖霊、来てください!」と呼び求めるべきお方なのです。(生ける水 2007年春季号 No84より抜粋)

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